■ 抄録・要旨
| 本研究では、水試料中の環状及び鎖状揮発性メチルシロキサン(VMS)の分析法として開発したパージトラップ(PT)−溶媒溶出−GC/MS法を、固体試料抽出液のクリーンアップとして応用することを検討した。底質及び魚類の粗抽出液(アセトン及びヘキサン)を準備し、これを用いた添加回収試験により、PTクリーンアップのパージ時間・流量、浴槽温度、塩析等の諸条件を最適化した。分析法の精度管理データとして、溶媒振とう抽出、PTクリーンアップ、濃縮の一連の作業について繰り返し分析を行い(n=5)、その分散から方法の検出下限値を求めた。添加回収試験(100ng添加、n=3)による目的物質の回収率は72〜98%と、環状及び鎖状VMSともに良好な結果が得られた。
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